Ⅱ.蛇口 から 常呂川 へ ― 下水

過去の出来事や関係を、すべてなかったことにしてしまうことを

われわれは 水に流す と言います。


食器や衣服を洗って,あとはジャー!

シャンプーやせっけんとともに,シャワーでジャー!

トイレに腰かけて,ジャー!

あぁ,すっきり(^^)


汚れが目前から消えると,

そのことも頭から消えてしまいがち。


『そしてウンコは空のかなたへ―廃棄物を追え! 』という,

人間のふん尿から家畜用の肉骨粉、携帯電話、ペット、

建設廃材などのゆくえを追った本があります。


この本にならって,

北見市の下水の行方とエネルギーのことを考えてみます。


使用後の水(下水)は下水管を通過して,北見市街の場合,浄化センター(小泉町)にたどり着きます。

浄化センターには,大きな設備がいくつかあり,

微生物や薬品を使って汚れを基準値以下に下げます。

その後,常呂川にもどします。


浄化センターに入ってくる下水に食品の残りなどが含まれていると,

微生物による分解速度が遅くなります。

われわれが見学に行った時,

大きなキャベツの葉がタンクに浮いていました ( ノД`)


洗剤の過剰使用も微生物による分解に影響を与えます。

逆に,汚れを流す時に「節水」し過ぎると下水が濃くなるため,

やはり,微生物による分解に影響がでます。


それから,分解されない,分解されにくいものも流してはいけません。

ティッシュ,多量の髪の毛,たばこのフィルター。

紙おむつなど言語道断(←あるようですよ)。

道路脇にある排水溝に,ごみやたばこのフィルターを落とすのも ✖ 。


ティッシュや多量の髪の毛,紙おむつ(!?)などは,

浄化センターの機械にからみついて

機械を痛めます。

機械のメンテナンスが必要になると

費用も労力も必要になります。


ですから家庭では,

流して良いものだけを流す。

流せないものはゴミ箱へ。

そうすれば,浄化センターの負担も減ります。


北見市民ひとりひとりが

「下水に流すモノを1グラム減らすぞ!」とがんばれば,

119,841グラム,減らすことができます(^^)

そうすれば,処理に必要なエネルギーと薬品の量を減らすことができます。

Kitami Hokuto High School Science Club

北海道北見北斗高校サイエンスクラブのホームページ。 個人研究に力を注ぎつつ,置戸町・訓子府町・北見市を流れる常呂川をメインフィールドに調査を実施。 環境保全に取り組む Glocal Action Project 展開中!