北見市で移住コンシェルジュとして活動している井尻令子さんに、今後のGAPの活動に向けてサイエンスクラブGAPメンバーがインタビューをさせていたただきました。私たちが気付かなかった北見の魅力や、地域の良いところを見つける方法から、広報活動のコツまで話して下さりました。
―地域おこし協力隊について詳しく教えてください。
はい。地域おこし協力隊とは国が行っている政策で、人口減少や高齢化等の進行が著しい地域において、地域おこし協力隊員が住民の生活支援や農林水産業従事などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みです。
私は移住コンシェルジュとして移住定住に係る相談業務や北見市のPR活動を行っています。
インタビューのようす:井尻 令子さん(奥)、GAPメンバー(手前)
―どうしてこの仕事に就いたのですか?
私は元々関東で違う仕事をしていましたが、事務処理など内勤の仕事よりも、町の人と話したりする仕事が自分に合っていると感じていました。
また、自分にとって、地域おこし協力隊の活動をしながら地域の状況を把握できることは、これからどんな仕事をするにしてもメリットになります。
さらに、北見にずっと住んでいる人には当たり前になってしまっている北見の魅力に気付けることが、北見市PRのプラスになるはず、と考えました。
―北見の魅力について教えてください。
北見には大学が二つあり、人口も多いですよね。
土地柄によってはよそから人が来ると噂になったりしますが、北見は日常的に他の地域から多くの人が来るので気にしません。これは、北見への移住を考える方にとって魅力の一つです。
さらに、北見では無料のイベントが多いです。
サイエンスクラブのみなさんがやっている水ミ―ティングなどもそうですね。
イベントは、知り合いができる大きなチャンスです。
他都市に移住した人が出ていく理由として知り合いができないこともあげられますが、北見ではたくさんの参加しやすいイベントがあるので、知り合いができる機会も多いですよね。
―なるほど。私たちGAPは市民の皆さんに環境保全に関する呼び掛けをしているのですが、PRのコツなどはありますか?
コツですか...。
子育てに通じるところもあると思うのですが、まず、聞く耳を準備しないと、自分が伝えたいことは伝わらないです。
人それぞれ興味や感動のポイントが違いますから、自分が伝えたいことに興味がある人ばかりではありません。
そこで、話に面白い要素を加えてあげると良いのです。
面白い話から始め、伝えたい情報も自然と頭に入っていく、これが理想です。
どんな広告をするにしても、伝えたいことをキーワードにして、興味と感動をもたらすような情報をできるだけたくさん散りばめると、多くの人に伝わるようになると思います。
例えば、若い人に来てほしいのなら、「○○では、こういう可愛い写真がとれるよ!」というような、若い人が興味を持つようなタイアップを付けてみると良いですよ。
もし、どのような世代の人に来てほしいかが決まっているのならば、その人たちが興味をもつ情報や仕掛けを加えると良いです。
広告は三回聞くと記憶に残るといいます。
協力者がいれば、宣伝をしてもらえると良いですね。
高校生である今から情報戦略について考えていると、面接、仕事、生き方など、どんなことにも応用できます。
これから広報活動を行う際は、その時々に合わせた丁度良いPRを行ってくださいね。
―最後に一言お願いします。
北見にずっと住んでいる人に「北見の良いところは?」と聞くと、多くの人が「何もない」と答えます。
しかし、今の時代は何もないではだめで、ないのなら消えても良いよねとなってしまいます。
そういうとき、「北見が消えてしまったら日本にどんな影響があるのか」を考えると、答えが見えてきます。
まず、たまねぎの値段が高くなりますよね。
それに、女満別空港の利用者が激減し便数が少なくなって、知床にも行きづらくなります。
他にもたくさんの影響があります。ですから、北見には良いところが「何もない」わけではないのです。
皆さんも、地域の良いところを聞かれた際は、ぜひこのような考え方をして、自分なりの答えを出してみてほしいです。
―ありがとうございました。井尻さんのお話を活かして、北見の魅力や私達のイベントに関するPR活動をさらに効果のあるものにしていきます。
北見のゆるキャラの人形と記念撮影:井尻 令子さん(右)、GAPメンバー(左)
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