ちょっとカタい内容です。
5月3日に実施したサイエンスクラブの常呂川調査に初めて参加した新入部員は,この調査に参加してどのような変容を示したのか,を考察します。
調査終了後学校に戻り,採水した河川の水をパックテストや機器を用いて計測しました。
調査に関わる全作業が終了した後,1年生7名にアンケートに答えてもらいました。
設問1 常呂川調査は楽しかったですか。
楽しかった 100 %
少し楽しかった 0 %
あまり楽しくなかった 0 %
たのしくなかった 0 %
設問1に対して全員が楽しかったと回答しています。
基本的に,サイエンスクラブに入部する人たちはこのような作業を好む傾向があるのでしょうが,全員が「楽しかった」と感じていることは,今回の「調査」の難易度が1年生にとって適当だったためと考えられます。先輩たちの指導・アドバイスも適切だったことも考えられます。
野外の事象を科学的に評価することを楽しめる資質は,引き続き部員たちに養ってほしいと思います。
設問2 常呂川調査はつらかったですか。
つらかった 0.0 %
少しつらかった 28.6 %
あまりつらくなかった 71.4 %
つらくなかった 0 %
「少しつらかった」と答えた部員が約3割。
何がつらかったのかの回答は求めなかったので詳細は不明です。
上流チームは水生生物約500個体を種類別にカウントしました。この作業が根気と体力的(体勢的? 地面に座って数え続けたため)につらかったのではないかと考えています。
設問3 次の項目について参加の前後でどの程度変化したかを評価してください。
3-1 水質保全の大切さ
大きく増した 28.6 %
少し増した 57.1 %
変化なし 14.3 %
減少した 0 %
3-2 生物保全の大切さ
大きく増した 28.6 %
少し増した 42.9 %
変化なし 28.6 %
減少した 0 %
3-3 協力の大切さ
大きく増した 71.4 %
少し増した 14.3 %
変化なし 14.3 %
減少した 0 %
3-4 調査方法の理解
大きく増した 57.1 %
少し増した 42.9 %
変化なし 0 %
減少した 0 %
3-5 常呂川の特徴の理解
大きく増した 57.1 %
少し増した 28.6 %
変化なし 14.3 %
減少した 0 %
調査方法の理解の評価が高くなっています。
経験することで技術の習得が進みますし,技術の上達が実感しやすいのかもしれません。
協力の大切さや常呂川の特徴の理解に関する評価も高くなっています。
一方,生物保全の大切さについては,今回の設問の中ではやや低くなりました。
とはいえ,約7割の部員が増したと答えているので,とりたてて注視する項目ではないと判断しています。また,今後,調査の結果の理解が進むことで,保全意識は醸成されると推測されます。
今回のアンケートから,調査自体の難易度は適当であり,野外調査の技術や環境保全に意識を向けることについては概ね達成できたと評価します。
以上,常呂川調査における1年生の意識の変容の検証,終了!
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